風優太の徒然日記

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これらを通じて潜在成長率を底上げしなくてはならない。

風優太(ふゆた)です、ウエストファリア体制下の国民国家を超える経済統合を進め、それを通じて欧州の平和と繁栄を実現する壮大な構想を描いた。
欧州統合はその後、関税同盟、モノ・カネ・サービス・人が域内を自由に行き来する単一市場の完成、単一通貨ユーロ導入と欧州中央銀行設立、というかたちで発展してきた。
東西冷戦後には旧共産圏の 中東欧諸国を迎え入れ、加盟国数は28まで増えた。
人口約5億人の大欧州は米国を上回る経済規模となった。
英国のEU離脱はこうした歴史の歯車を逆回転させるものだ。
EUの加盟国は主権の一部をEUに譲った。
EUの政策はいまや通商、外交だけでなく、たとえば携帯電話料金にまで影響を与えている。
域内の市場を束ね、域外には1つの共同体として発言力を高めた。
経済のグローバル化の波に乗ってEUが一定の成功をしたことで、自分の国の政策は自分たちで決めたいと英国民にEU離脱を決断させたのは歴史の皮肉だ。
たしかにEUの官僚機構が肥大化しているのは問題だ。
選挙で選ばれないEU官僚が政策立案を主導し、民意が反映されにくくなっている状況の克服も引き続き 課題となる。
しかし、経済のグローバル化そのものは止まらない。
国境をかつてのように復活させて市場を分断すれば、成長の機会をみすみす逃してしまう。
大事なのは、英国を除く27の加盟国が結束し、英国の離脱後のEUのあり方を再定義することだ。
経済面では、単一市場の強みをさらに磨く必要がある。
域内の企業が国境を越えて株式や社債を発行しやすくする資本市場同盟、投資基金を使った域内のインフラ整備といった計画がある。
これらを通じて潜在成長率を底上げしなくてはならない。